ウエスタンデジタル、ゼタバイト時代のデータ中心型アーキテクチャの拡張を視野にフラッシュ製品ポートフォリオを拡充

エッジにおけるデータシステム設計から、ZNS SSDをベースにした効率的なデータセンター ストレージアーキテクチャの推進まで、3つの新ソリューションをFMS 2020で発表

November 10, 2020

HDDとフラッシュにおけるユニークで多様な製品ポートフォリオを構築しているウエスタンデジタル(NASDAQ:WDC)は本日、データセンター、産業用IoT、自動車産業、クライアントアプリケーション向けの次世代データ中心型アーキテクチャを実現する新しいNVMe SSD製品を発表しました。新しいファミリーには、競争力のあるTCOで高効率データセンターストレージ層を設計するためのUltrastar® DC ZN540 ZNS NVMe™ SSD 、自動車産業アプリケーションなど過酷な環境に対応するWestern Digital® IX SN530 Industrial SSD、PCパフォーマンスを高速化する2TB WD Blue™ SN550 NVMe SSDが含まれています。これらの新製品は、NANDフラッシュの設計・製造から自社製SSDコントローラやファームウェアの開発まで、ウエスタンデジタル独自の垂直統合技術が用いられています。今回の発表は、クラウド、OEM、エンタープライズ、チャネル、およびエンドユーザー向け市場に広がる世界中のお客様に向けて、新しいシステムアーキテクチャ、アプリケーション、およびユースケースにおけるストレージ革新を推進する当社の強みと継続的なコミットメントを示します。

効率的なデータセンターアーキテクチャの実現 – IT調査会社IDCによると、今後3年間に生成されるデータの量は、過去30年間に生成された量を超えると予測されています。スマートビデオやセンサーのデータに至るまで、何十億台ものコネクテッドシステムが無数のコンテキスト化されたデータセットを生み出します。これらのデータをキャプチャし、変換し、分析することで、産業、企業、および人々に付加価値を提供する必要があります。レガシーアーキテクチャは、今日のデータ集約型環境に追従することができません。ゼタバイト規模の時代のデータ需要に応えるデータインフラストラクチャを、いかに効率的かつ費用対効果を高く構築するか、ということが課題となります。ストレージは、これらの新しいアーキテクチャを構築し、データから価値を引き出すうえで欠かすことのできない基本要素です。

Zoned Storageは、次世代のエンタープライズデータセンター向けの新しいストレージアーキテクチャです。ウエスタンデジタルは、Zoned Storage InitiativeZoneStorage.ioを支持し、NVMeワーキンググループのZNS仕様とLinux®オープンソースコミュニティとエコシステムの発展に貢献することに加えて、一部のお客様向けに新しいUltrastar DC ZN540 ZNS NVMe SSDのサンプル出荷を開始しました。Ultrastar DC ZN540 ZNS SSDは、垂直統合技術をベースに、デュアルポート、高可用性NVMeコントローラが搭載され、標準U.2フォームファクタで最大8TBの容量を実現します。業界標準仕様であるZNSを活用した新しいDC ZN540は、マルチテナント環境やイベントストリーム処理などのデータ中心型アプリケーションに最適な新世代のSSDです。従来のSSDと比較して、最大4倍のパフォーマンスと2.5倍のQoSの向上、並びに効率性、使用率、拡張性の向上を実現すると同時に、パブリックおよびプライベートクラウドインフラストラクチャのTCOを削減します。ウエスタンデジタルは、標準化された統合Zoned Storageフレームワークの下で、大容量SMR HDDとZNS SSDの相乗効果の管理を含む、包括的なZoned Storageエコシステムとアプリケーションサポートの開発に取り組んでいます。

データ集約型の産業用IoTおよび自動車産業向け製品設計を強化 - ウエスタンデジタルの新しいIX SN530は、自動車を含む産業用途の過酷な温度、パフォーマンス、高耐久性および信頼性の要件に対応するように設計された、産業用グレードのNVMe SSDです。ファクトリーオートメーション、輸送、医療、ロボット、ドローン、防衛、小売およびその他の厳しいエッジ環境に最適なIX SN530 NVMe SSDは、-40°Cから+85°Cまでの幅広い動作温度範囲を特徴とし、20Gの耐振動仕様を実現しています。最大2,400MB/秒の読み取り性能を備え、新しいアプリケーションの設計やSATA SSDからの移行を行うOEM向けの高性能ソリューションです。コンパクトなM.2 2230またはM.2 2280のフォームファクタで、容量ポイントは85GBから2TBまで用意されています。IX SN530 TLCファミリーは現在サンプル出荷中です。SLCバージョンは2021年1月に提供開始予定です。

コンテンツクリエイター向けに2TBの容量と速度を提供 – 市場で高い評価のWD Blue SN550 NVMe SSDに2TBドライブを追加して、グラフィックデザイナー、アニメーター、ビデオグラファー、アーキテクト、ソフトウェア開発者などのコンテンツクリエイターに大容量のNVMeソリューションを提供します。デジタルアートの制作、CADソフトウェアの使用、ポストプロダクションのいずれにおいても、WD Blue SN 550 NVMe SSDはウエスタンデジタルの最速SATAドライブの4倍以上の速度を実現します。WD Blue SN 550 2TBの価格はオープン、11月末の発売を予定しています。

ウエスタンデジタル フラッシュメモリビジネス エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのRobert Soderberyは次のように述べています。「主要な産業では、フラッシュメモリ技術を採用したビジネスの変革が進んでいます。本日ウエスタンデジタルは、クラウド、エンタープライズストレージ、産業およびクライアントコンピューティングアプリケーション向けに新しいSSD製品を発表しました。これらの製品は、新しいアーキテクチャにより可能となるデジタルワールドの重要な基盤となり、データの高速処理、安全や保護についてさらに多様なオプションをお客様へ提供します。」

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■ウエスタンデジタルについて
ウエスタンデジタルは、データ社会が発展する環境を創造します。データインフラストラクチャーのリーダーとして、かつてなく多様化するデータの保存、保護、アクセス、変換に必要なイノベーションを推進していきます。先進的なデータセンターからモバイルセンサー、パーソナルデバイスまで、データが存在するあらゆる場所において、業界をリードするウエスタンデジタルのソリューションはデータの可能性を広げます。ウエスタンデジタルは、Western Digital®、G-Technology™、SanDisk®、およびWD®のブランドでデータ・セントリック・ソリューションを展開しています。

ストレージ密度において、1GBは10億バイトおよび1TBは1兆バイトを指します。使用できる全体容量は動作環境によって異なります。

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