自動車

高度な接続性がもたらす可能性を形にする

自動車がより高度になり、接続されるようになると、OEMにはデータ戦略の熟考が求められるようになります。アプリケーション、センサー、カメラの数や種類は今後も増え続け、自動車の寿命が尽きるまで定期的なメンテナンスとアップデートが必要になります。今ではスマートフォンのアップデートに誰もが慣れてしまったように、コネクテッドカーでも機能のアップグレードやセキュリティパッチなどの更新を無線（OTA）で受け取り、車載システムから診断・動作データをクラウドに送信することが当たり前になってきます。接続性を活用すれば、OEMはリコール費用を大幅に削減し、機能をアップグレードする能力を提供することで車両の減価償却を遅らせ、運用効率を高め、市場投入までの時間を短縮することができます。

5Gが世界中で展開されると、Vehicle-to-Everything（V2X）通信が次の段階に進むことになります。自動車、環境、クラウド間でやり取りされるデータによって、自動車の安全性が向上し、道路での死亡事故を減らすための貴重なインサイトがもたらされ、最終的には自動運転が可能になります。

世界中にある何百万台もの自動車の複雑さが増していく状況をどのように管理していくのかは、自動車メーカーにとって課題となっています。重要なのは、効率的で高い信頼性を持って実行していくために、高度なデータ戦略を導入することです。Western Digitalは2002年以降、自動車業界に信頼性の高いストレージソリューションを提供しています。当社は、最も厳しい要件を満たし、技術的な課題に対処できるよう自動車OEMやティア1を支援していきます。

自動車とクラウドのやり取り

自動車のインテリジェント化、コネクテッドカーの台頭により、自動車内外で生成されるデータが急増しています。問題は、そのデータをどのように処理するのかということです。Car2Cloudサイクルのいずれかの地点のストレージが不足していると、機会を損失し、潜在力を実現できません。Western Digitalは、自動車、エッジ、クラウド間のデータフローをサポートする製品ポートフォリオ全体を持つ、世界で唯一のデータストレージ企業です。当社のプラットフォーム製品、HDD、SSD、組み込み製品は、ソースで取得した自動車データを活用できるため、競争力が強化されます。Western DigitalでCar2Cloudの未来に備えましょう。

安全に高い信頼性で自動運転を支援

先進運転支援システム（ADAS）は、自動運転への道を開きます。レベル1からレベル2までの運転自動化は広く採用されており、OEMはレベル3以降に向けた準備を進めています。自動運転コンピューターは、センサー、地図、人工知能（AI）データベースから安全に機能するために情報を引き出します。

必要なときに必要なデータを確実に入手できるようにするには、iNAND組み込みフラッシュドライブが非常に重要です。当社の組み込みドライブは、自動運転コンピューターにリアルタイムの車載ストレージを提供するため、クラウドにアクセスする際に発生する遅延や接続の問題を克服できます。

より多くの自動車で映像および自動車システムデータの記録を実現

ドライブレコーダーは、タクシーやカーシェアリングサービスの一般的なアフターマーケット製品であり、車内外の状況を記録します。自動車の自動化が進むにつれ、政府規制や保険会社から、映像と重要な自動車システムデータの両方をキャプチャできるレコーダーを自動車に装備するよう要求される可能性が高くなります。

SDやmicroSDカードはアフターマーケットのドライブレコーダーの映像を取り込むための優れたストレージソリューションでしたが、自動車のセンサーやシステムのデータも取り込むブラックボックスレコーダーの用途では、堅牢な表面実装デバイスのおかげで、iNANDなどのハイエンドな組み込みソリューションに業界がシフトしています。

交通機関における今後の破壊的革新

交通の未来はTaaS（交通機関のサービス提供）あるいはMaaS（モビリティのサービス提供）だと多くの人が考えています。個人で車を所有することなく、共有リソースを利用して場所を移動できるような未来です。企業がMaaSプログラムを試験的に導入すれば、自動車からこれまで以上に大量のデータが生成され続けることになります。車両管理データを理解し、最大限に活用することが不可欠です。自動車の状態や性能の全体像を把握することで、車両マネージャーは効率を高め、十分な情報に基づいた意思決定を行うことができます。